すみだ建築びと 2022

私のひととき

No.13 2022年5月

赤坂 憲一

皆さんは山岳渓流つりをされたことがあるであろうか。私は20歳台前半からよく出かけている。今は仕事が忙しくなかなか行く時間と気力が沸かないが、ぜひ行ってみたいと常に思っている。狙いはイワナ・ヤマメ(アマゴ)である。私が始めた当初はさほど渓流人口も少なく、渓流つりをしていること自体、周りからすると珍しい存在でもあったかと思う。

 渓流つりといっても山岳渓流と言って、つなぎを着て足はフェルト付きの靴を履き岩で滑らないような装備をして渓流に入るのである。イワナなどは臆病な生き物で、川に人が入ると半日は釣りにならないと言われるほど警戒心が強い。彼らは前はよく見えるのだが後を見ることが実に難しいようである。そこで我々人間様は渓流を釣り上っていくのである。

 登山とは違い、森林限界など高地ではないが、そこそこの標高であり、森も深く青い。釣りをしながら、森と一体となる。春先の解禁日(禁漁時期9月末から翌年3月末頃まで)では、ふきのとうや新芽の山菜との出会い。初夏には油蝉の鳴き声から始まり、次第に蜩(ひぐらし)へと移り変わっていく。それぞれの季節でこれがまた実に心地よいのである。

 私は親父とよく行っていたのであるが、最初釣りにはあまり興味もなく、ドライブが楽しみで行っていたような気がする。そんな風に何回か行くうちに、群馬県の確か利根川水系の矢木沢ダム(アーチ型ダム)のさらに下流域の奈良又ダム(重力式ダム)のすぐ下に大きな淵がある。

そこに私のダイワの琥珀抜き(10万円以上する渓流竿)を入れてみる。最初は流れが速いので感覚が分からずいたが、やがて重い手ごたえが・・、ヤバイ根掛かりだ。幾度か根掛かりを経て、ある瞬間、ものすごい重い引きを感じ取った。また根掛かりかと思い竿を引張ってみたが、なんだか様子がおかしい。すると体制を変え琥珀抜きをアーチにしてみる。まさに釣りキチ三ぺいスタイル。すると、ぐぐーーぐーー、淵に吸い込まれそうになる。そこから30分格闘が始まったのである。

-中略- 

ヤマメ、いや、サクラマス寸前の大きな尺ヤマメであった。それからは虜ですね。

 今は放流やなんやらで、純潔なイワナ・ヤマメも少なくなりましたが、やはりイワナの魚体は実に美しいし、美味でもある。また骨は骨酒で楽しむ・・・。

さーどうですかー。皆さんも渓流つり、始めたくなったでしょう。水は奇麗だし魚体も美しい。まさに自然界の美の極みですね。始めたい方は私までご一報を。これを読んで戴いた一般の皆さん、まずは支部入会から始めてはいかがでしょうか。

赤坂建築設計事務所〒136-0073 
江東区北砂5-20-7-1120
TEL:03-6666-8680/FAX:03-6666-8680
MAIL:as_eng_office@ybb.ne.jp

氏神様とお祭り

No.12 2022年2月

中平 守

令和2年の年明けからコロナ禍が叫ばれて早2年。今年に入っても感染拡大は止まらずに第6波が起こり、まさに未曽有の災難となっています。

墨田区の向島に住んで30年程になりますが、転居当時から思っていることは、この町には下町ならではの程好いつながりが感じられることです。町会行事での家族参加のハイキング、バーベキューをはじめお祭りに誘って頂くなど、今では町会、お祭りの睦会の役員を務めさせて戴くまでになりました。

建物の新築の際に、地鎮祭と上棟祭を行う古くからの仕来りがあります。地鎮祭は建設地の土地の守護神を祀り、土地を利用させて頂くことの許しを請い、そして上棟祭は、無事に棟が上がり、竣工後の安全を祈る神事、と言われています。我が家も、新築時に古くからの儀式に則り、地鎮祭と上棟祭を執り行いました。

氏神様の牛嶋神社は、全国でも珍しい社殿前の三輪鳥居があるのですが、平成30年10月の台風24号の強風で、倒壊してしまいました。再建には、氏子約50町会(墨田区の南半分・本所地域)とご厚志の方から奉賛の篤志を得て、新年号となった令和元年五月に新しい檜造りの鳥居が完成し、竣工祭が執り行われました。鳥居の再建工事は、地元の業者が施工を担当されました。

牛嶋神社は、本所総鎮守様して祀られた格式高い神社であり、北斎が奉納したと伝わる絵馬「須佐之男命厄神退治之図」の複写パネル(実物は関東大震災で焼失)を収蔵しており、これを元に復元した作品は、「すみだ北斎美術館」に常設展示されております。

 コロナ禍の影響で一昨年は祭礼の全てが中止となり、また昨年は状況を勘案し簡略化する方向で神酒所の設営のみを行い、お祓いを受けた町会が多かったようです。今年は5年に1度の大祭の年にあたります。

前回平成29年大祭の時に挙行されました鳳輦神幸祭は、2日間に渡り、各町会を黒牛(神牛)が鳳輦を曳き、手古舞、稚児行列と古式豊かな行列が町内を巡行しました。次の日の大神輿連合宮入には氏子各町会から51基の大神輿が集結し、牛嶋神社へ渡御宮入致しました。その日は冷たい小雨が降ってはいましたが、最後の大神輿が宮入の頃にもなると日も落ち、東京スカイツリ-のネオンと共に、大神輿の姿が映える、素晴しい景色だったとお聞きしました。

未だ出口の見えない中、何れ収まるであろうコロナ禍の終息を期待し、晴れて鳳輦神幸祭が開催出来ることを願っております。

冨士建築設計 一級建築士事務所
〒131-0033 墨田区向島5-41-11
TEL:03-3621-5915/FAX:03-3621-5915
MAIL:naka-hira@jcom.home.ne.jp